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【 薬膳ごはん解説&レシピ 】デトックス作用が嬉しい「はと麦ご飯」

日本人は古来よりお米を主食としてきました。
薬膳の考え方でも、お米を中心とした穀類は「気」を補うものとして、要(かなめ)となっています。
こちらでは、漢方・薬膳の観点から、季節ごとに起こりがちなトラブルやその対応をふまえて、おすすめの食材を取り入れた「薬膳ごはん」をご紹介したいと思います。
手に入りやすい材料で気軽に作れるレシピを中心としていますので、ぜひ、日々の食卓に取り入れていただけたらと思っております。

春先の体調不良にご注意

漢方は中国の古代哲学「五行説」を人の身体にあてはめた考えです。

春は一年の中でも快適な季節ですが、一方でこの時期は冬の間に溜めこんでいたものを発散して自然界のみならず身体の中でも陽気が急上昇することにより、余分な熱が上半身にこもって頭痛、めまい、発熱などが起こりやすいとされています。
また寒暖差があったり環境の変化にともなうストレスなどで、心身ともにバランスをとりづらい時期でもあります。これにより、消化機能が低下しやすくなるとも言われています。

春のおすすめ食材

春は、脾胃(消化機能)を補う食べ物をとるようにこころがけましょう。山芋、人参、雑穀類、豆類、春キャベツ、かぶなどがおすすめです。

また、苦味のある食材は余分な熱を除き、解毒作用があるのでおすすめです。ふきのとうやたらの芽、たけのこ、菜の花、セロリ、春菊など、旬のものも多いので取り入れてみてください。

おすすめレシピ「はと麦と空豆のごはん」

はと麦はデトックス作用が優れていて、漢方でもシミやイボなどの治療に用いるほどです。
また水分代謝も助けるので、むくみが気になる方は日常的に摂っていただくことをおすすめします。ただし、排出の作用が強いため、妊娠中の方は控えるようにしてください。
空豆は消化吸収によく、水分代謝もたすけます。食欲不振のときにもおすすめです。

【 材料 】はと麦と空豆のごはん(2人分)
米 1合
はと麦 大さじ2
空豆 10粒
塩 適量

【 作り方 】
(1)はと麦はざっと洗ってから一晩水に浸します。気温の高い時は冷蔵庫に入れておきます。
(2)米を洗い、はと麦と一緒に炊飯器や土鍋で炊きます。その際、はと麦を浸していた水を使うとさらに薬効が高くなります。
(3)空豆は塩を加えたお湯でさっと茹で、皮をむいてから、炊き上がったごはんに散らします。

この記事を書いてくれた人:古橋 智子(漢方・薬膳・保存食講師)
プロフィール:漢方上級スタイリスト、養生薬膳アドバイザー、中国茶アドバイザー、かんぶつマエストロ。薬日本堂漢方スクール、長谷園 東京店 igamonoなどで講座を担当。20代より保存食作りに親しみ、数々のレシピを考案。素材の旬だけでなく、一人ひとりの体質や体調に合った保存食を提案したいという思いから漢方、薬膳を学ぶ。

インスタグラム
https://www.instagram.com/yakuzen_everyday/

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