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[土鍋で炊き込みごはん#21]土鍋ビビンパ

Discover LIFE読者のみなさま、こんにちは。
土鍋料理研究家の塚田綾です。

土鍋でごはんを炊くと、普通に「おこげ」がよくできます。
このおこげを生かして、石焼ビビンパのようなごはんが作れないかな? と思い立ちました。

おこげは炊飯時の水の量を少し減らすと作りやすいのですが、そうするとごはんが少し硬めに炊き上がります。でも、ビビンパのように汁気を含んだ食材やタレを混ぜ込むなら、少し硬いごはんの方がうまく仕上がる気がします。よし、やってみよう!

さらに、今回は米油入りで炊きました。
米油を混ぜて炊飯すると米に油がコーティングされ、少しパラっと仕上がって混ぜやすい&冷めてもごはんが美味しいのです。

大まかな工程は以下の通り。

(1)米を少なめの水量で浸水し、火にかける直前に米油を加えて炊く
(2)よく混ぜて、具材をのせてタレをかける
(3)おこげが足りない場合は混ぜた後に中強火で3分追い焼きする

今回は水量の減らし方が甘かったせいか、理想的なおこげができませんでした……。なので、具材を混ぜた後に追い焼きしました。次回はもっと大胆に、50〜100㎖ぐらい水を減らしてみようと思います。

ビビンパにのせるナムルは韓国料理専門のお惣菜屋さんで買ってきました。
肉みそは鶏ももの挽き肉を炒めて、みそ・コチュジャン・にんにくのすりおろし・みりん・しょうゆそれぞれ適量で味付けして作りました。牛コマを炒めて、焼き肉のタレで味付けしたものも美味しそう。お好きなものをのせて仕上げてください! 美味しいですよ〜!

土鍋ビビンパ

【使用土鍋】
使用した土鍋は、容量が1500㎖〜のものです。
2〜3人で鍋料理をするのにちょうどいい、中サイズの土鍋です。

【材料】
米 2合
水 370㎖
米油 小さじ1
ナムル 適量
肉みそ 適量
温泉卵 1〜2個
白ごま 適量
【A】コチュジャン 大さじ1
【A】しょうゆ 大さじ1
【A】水 大さじ1
【A】はちみつ 大さじ1/2
【A】ごま油 大さじ1/2
【A】にんにくのすりおろし 少々
【A】しょうがのすりおろし 少々

【作り方】
(1)
米はやさしく水洗いして、しっかり水気をきる。土鍋に米・分量の水を入れて20分浸水する。【A】をよく混ぜてタレを作っておく。

(2)(1)の土鍋に米油を入れて軽く混ぜ、ふたをして中強火で約5分加熱し、軽く沸騰していたら(ふたの穴から少し蒸気が出ています/ふたを開けて確認してもOK)弱火にして10分(おこげを作りたいので長めに加熱しています)加熱する。火を止めて20分蒸らす。

米油は炊く直前に加えると浸水を妨げません。

(3)ふたを開け、全体をさっくりと混ぜる。ごはんの上にナムル・肉みそ・温泉卵を載せ、タレ・白ごまを適量かける。よく混ぜ、おこげが足りない場合は中強火で約3分追い焼きする。

米油効果か? いつもより甘くて美味しい気がしました。
もっと激しいおこげが欲しかった……。
お好みの具材をのせて完成!
混ぜて追い焼きしました。焼きおにぎりにしてもよさそう。

ナムルや肉みその塩分によって、タレは加減してかけてください。私は今回のレシピで全量かけました。

今回は追い焼きしたため、土鍋が焦げました。が、1時間ほど水に浸けておいたら普通にスポンジで洗って落ちました。しつこい焦げ付きは、金タワシで優しくこすってもかまいません。洗い終わったらよく乾かしてください。土鍋のお手入れで一番大切なのは乾燥です。

土鍋炊飯に慣れないうちは、加熱中はできるだけ土鍋のそばにいて、土鍋を見守ってください。
ふきこぼれたらふたを開けてかまいません。
まずは火を弱火にして、沸騰が落ち着くまでふたを開けたりずらしたりして、土鍋のご機嫌を取ってください。

次回の炊き込みごはんもお楽しみに〜!

この記事を書いてくれた人:塚田 綾(長谷製陶株式会社)
グラフィックデザイナーとして土鍋のカタログ作りに携わるうちに、料理好きということもあり土鍋の虜に。以来、15年間ほぼ毎日土鍋で家族の食事を作り、土鍋レシピを提案し続けています。
伊賀焼窯元 長谷園「webレシピ」にて土鍋レシピを担当。


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