[土鍋で炊き込みごはん#20]スパイス炊き込みごはん
Discover LIFE読者のみなさま、こんにちは。
土鍋料理研究家の塚田綾です。
今回の炊き込みごはんは、スーパーで簡単に手に入る食材で、ビリヤニ風の炊き込みごはんを作ってみることにしました。
実は私、今スパイス料理に夢中なのです!
私は長谷園(ながたにえん)という三重県伊賀市にある伊賀焼窯元のアンテナショップ「長谷園 東京店 igamono」(恵比寿)に勤めているのですが、ここでは毎月料理教室やワークショップを行っており、6月には土鍋スパイス講座を開催しました。講師はメタ・バラッツさんという鎌倉でスパイス専門店を営んでいる方が来てくださいました。
バラッツさんの会社「アナン」さんのサイトこちら。
美味しそうなレシピも満載です!
このスパイス講座でバラッツさんが教えてくれたスパイス料理が素晴らしく、中でも「ビリヤニ」が美味しくて……! ビリヤニという料理、私は恥ずかしながらこの時初めて口にしたのですが、「異国の空気を運んできてくれる、素敵な炊き込みごはんだ!」と思ったのです。調べてみると、インドやその周辺国で食べられている、スパイスとお肉の炊き込みごはんなんですね。
なんとかこの料理を日本の米で、ちょっと工程を簡単にして作れないかな? そう思ってできたのが、今回のレシピです。
バラッツさんほどではないですが、なかなか美味しくできたので、ご興味のある方はぜひぜひお試しください!
大まかな工程は以下の通り。
ミックススパイスだけはスーパーで手に入れたものではなく、今回はバラッツさんが調合してくださっている、長谷園オリジナルの「地中海」というものを使いました。コリアンダー・パプリカ・キャラウェイ・レッドペッパー・クミン・シナモン・クローブなどが入っています。恵比寿のお店に売っているので、ご興味のある方はぜひ。オススメです! 「地中海」じゃなくても、お好みのカレー風味のミックススパイスで代用可能です。
ミックススパイス「地中海」を売っているお店「長谷園 東京店 igamono」はこちら。
スパイス炊き込みごはん
【使用土鍋】
使用した土鍋は、容量が1500㎖〜のものです。
2〜3人で鍋料理をするのにちょうどいい、中サイズの土鍋です。
【材料】
無洗米 300g
水 200㎖
鶏ももひき肉 180g
トマト 1個(約150g)
玉ねぎ 1/2個(約150g)
牛乳 100㎖
ヨーグルト 100g
にんにくのすりおろし 5g
しょうがのすりおろし 5g
レモン汁 1/2個分
パクチー 適量
ミント 適量
オリーブオイル 大さじ2
ミックススパイス 大さじ1
塩 小さじ1弱
【作り方】
(1)米・水をボウルに入れて20分浸水する。トマトはざく切りにする。玉ねぎはスライスする。パクチーは根を落とし、ざく切りにする。ミントは葉を摘み取っておく。
(2)土鍋にオイル・玉ねぎを入れてふたをし、中火にかける。音がしてきたらざっと混ぜ、ふたをして弱火で加熱を続ける。にんにく・しょうがも加え、ときどきふたを開けて混ぜながら蒸し炒めにする。
※必ず食材を土鍋に入れてから火にかけてください。
(3)玉ねぎが薄く色づいてきたら塩・ミックススパイス・鶏ひき肉を加え、軽く混ぜてふたをする。ときどき混ぜて肉をほぐしながら、肉にしっかり火が通り、脂が出てくるまで加熱する。
(4)牛乳・ヨーグルト・トマト・レモン汁を加えてよく混ぜ、中火にしてふたをする。沸騰してきたら弱火にして、ときどき混ぜながら約5分煮込む。
(5)(4)に(1)の米と水を加えてよく混ぜ、パクチー・ミントをのせてふたをする。すぐに沸騰してくるので弱火にして、10分炊く。
(6)火を止めて15分余熱調理し、ふたを開けて全体をよく混ぜる。お好みでミントを飾り、レモンを搾る。
今回はできるだけ簡単にしたい&どんな土鍋でも作れるレシピにしたかったので鶏のひき肉を使いましたが、骨付きの鶏肉や一枚肉(唐揚げぐらいに切る)、魚の切り身でも美味しくできると思います。その場合は調理前に肉や魚をスパイス・オイル・にんにく・しょうが・塩でマリネして、下味を付けてソテーし、米を加えるタイミングでのせて炊いてください。
空焚き可能な土鍋なら、ソテーも土鍋で行えます。
今回は土鍋が焦げてしまいました。
でも大丈夫。土鍋はけっこうタフなので、ちょっと水につけておいて、スポンジやタワシでこすって、それでも取れなければ金タワシでやさしくこすってください。きれいになります!
土鍋炊飯に慣れないうちは、加熱中はできるだけ土鍋のそばにいて、土鍋を見守ってください。
ふきこぼれたらふたを開けてかまいません。
まずは火を弱火にして、沸騰が落ち着くまでふたを開けたりずらしたりして、土鍋のご機嫌を取ってください。
次回の炊き込みごはんもお楽しみに〜!
この記事を書いてくれた人:塚田 綾(長谷製陶株式会社)
グラフィックデザイナーとして土鍋のカタログ作りに携わるうちに、料理好きということもあり土鍋の虜に。以来、15年間ほぼ毎日土鍋で家族の食事を作り、土鍋レシピを提案し続けています。
伊賀焼窯元 長谷園「webレシピ」にて土鍋レシピを担当。