[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その⑳そろそろ秋支度! 旬の野菜を使いこなそう
暑かったこの夏。
ついつい冷たい食べ物・飲み物を摂りすぎたり、のどごしがよい麺類や果物だけで済ませたりしませんでしたか?
暑いからと、このような食事を続けてしまった場合、秋〜冬にカラダが悲鳴をあげることになるかもしれません……。
冷たい物を摂り過ぎていると胃腸が冷えて、その働きが低下してしまいます。
そして免疫の約60~70%は腸にあり、腸の働きが落ちれば免疫力も下がってしまいます。また、腸が冷えると血行が悪くなって体温も下がってくるのです。
ところでみなさま、夏の食事に夏野菜は取り入れていましたか?
夏野菜は基本的に、水分やカリウムを豊富に含んでいるものが多く、夏バテや熱中症の予防、利尿作用によるむくみの解消に効果的と言われています。ビタミンも豊富で、紫外線から肌を守ったり、胃腸を整えたりする作用も期待できるので、夏野菜は夏に積極的に取り入れてほしい食材です。
しかし、今は秋です。
秋になっても夏野菜をたくさん食べているとカラダが冷えてしまい、そうなると免疫力も下がっていき、秋から冬に風邪を引きやすくなってしまいます。
さて、ここまで読んで
夏の食生活の後遺症が心配な方
安心してください。
まだ大丈夫です!
そこで秋野菜の出番です!!
秋の食材にはエネルギーの高いでんぷん質を含む「いも類」などが多く、夏の疲れを回復したり、冬場に向けてエネルギーや脂肪をカラダに蓄える効果があると言われています。
秋野菜に多く含まれる糖質やビタミンC、カロテノイドなどは、乾燥した空気や冷気から粘膜組織を守る働きがあり、季節の変わり目に起こりやすい体調不良の予防に効果があるといわれています。
秋の野菜
主な秋野菜の効能は以下の通りです。
ぜひ積極的に食事に取り入れてみてください。
さつまいも:
ビタミンC、E、食物繊維が豊富です。
特にいも類に含まれるビタミンCは、加熱しても壊れにくいという特長があります。中ぐらいの大きさ1本(200グラム)で一日の必要量を満たすと言われていて、紫外線のダメージから皮膚を守ってくれます。
さといも:
水分が多く、いも類の中では低カロリーです。
独特のねばりには、傷ついた粘膜の修復作用や胃や腸の壁を保護する働きがあります。
しいたけ:
主にビタミンB1、B2、D、食物繊維などが含まれています。
椎茸だけに含まれている特有の成分エリタデニンが血中や血中のコレステロールを下げ高血圧や動脈硬化の予防・改善に効果があるとされています。
しめじ:
しめじに含まれる食物繊維の一種であるβ-グルカンには、免疫力を高める作用が期待されています。
まいたけ:
他のきのこに比べて食物繊維の一種であるグルカンが多く、ガンや高脂血症の予防効果でも注目されています。
チンゲンサイ:
β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化作用が高い成分が豊富で、アンチエイジングや生活習慣病予防にも効果が期待できます。また、カルシウムや鉄などのミネラルも豊富に含まれています。
秋野菜とご飯を一緒に楽しむお手軽レシピ
《 さつまいもご飯 》
お米 2合
さつまいも 小1本(150gくらい)
酒 大さじ1
塩 小さじ1
黒胡麻 お好みで
さつまいもを皮ごと1cmくらいの角切りにして水にさらす。
お米をさっと洗い、通常通りの水加減に塩と酒を加えよく混ぜて、さつまいもを乗せて炊く。
炊き上がったらざっくり混ぜ、お茶碗に盛り付ける。お好みで黒胡麻をかける。
《 チンゲンサイの混ぜご飯 》
ご飯 2杯
チンゲンサイ 1株
塩 少々
白ごま 大さじ1
ごま油 大さじ1
チンゲンサイを細かく刻み、ごま油を引いたフライパンで炒めて塩で味付けする。
炊いたご飯に炒めたチンゲンサイと白胡麻を加えて混ぜて完成。
食事にそうめんなど麺類が続いている人は、お米食に戻すことをファーストステップに、美味しい秋野菜を存分に楽しみながら、ココロとカラダを整えて秋の体づくりをしていきましょう!
この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
オーガニック玄米cafe店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会などリクエストにて開催中。