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[土鍋で炊き込みごはん#15]あさりごはん

Discover LIFE読者のみなさま、こんにちは。
土鍋料理研究家の塚田綾です。

もう春?
そんな気がするほど暖かい日があったりして、なんだか春の美味しいものが無性に食べたい今日この頃。
私は春になるとあさりやハマグリなどの貝類が恋しくなります。調べてみると、あさりは4月〜から産卵を控えて、身がふっくらして旨みが増すのだとか。春は旬なのですね。

というわけで、ちょっと気が早いですが、季節はずれの陽気に誘われて今回はあさりの美味しいごはんを炊いてみることにしました。

大まかな工程は以下の通り。

(1)だしであさりをさっと煮る
(2)煮汁とあさりの身を分け、煮汁で米を炊く
(3)炊けたごはんにあさりの身・三つ葉を混ぜる

あさりの塩味だけでシンプルな味付けを目指しました。なので、仕上がりは薄味です。物足りない場合は塩をかけてください。炊く前に煮汁の味見をして、塩味が足りないと感じたら塩を加えて調整してもいいでしょう。

春本番になって、たけのこが出回ってきたら一緒に炊き込みたいな〜と思っています。

あさりごはん

【使用土鍋】
使用した土鍋は、容量が1500㎖〜のものです。
2〜3人で鍋料理をするのに丁度いい、中サイズの土鍋です。

【材料】
あさり 400g
昆布・鰹のだし汁 約400㎖
白米 2合
三つ葉 適量

【作り方】
(1)
あさりは砂を吐かせて殻をよく洗う。
研いだ米をボウルに入れ、米が浸る量の水(分量外)を加えて20分浸水し、ざるに上げてしっかり水気をきる。

(2)(1)のあさり・だし汁を土鍋に入れ、ふたをして中火にかける。だしが温まり、あさりの半分ほどが口を開けたら火を止め、そのまま5分余熱調理する。

あさりとだし汁を土鍋に入れて火にかけます。
このぐらいあさりの口が開いたら火を止めて余熱調理します。
5分後、全部のあさりが口を開けました。あさりのだしもしっかり出ています。

(3)ざるにキッチンペーパーを敷いてボウルに重ね、(2)の土鍋の中身をあける。あさりの身は殻からはずし、ボウルの煮汁は340㎖量り取る。
※ボウルに少し煮汁が残るので、そこにはずしたあさりの身を浸しておく。

(4)土鍋に(3)の量り取った煮汁340㎖を戻し入れ、(1)の米も加える。ふたをして中強火で約4分加熱し、軽く沸騰していたら(ふたの穴から少し蒸気が出ています/ふたを開けて確認してもOK)弱火にして7分加熱する。火を止めて20分蒸らす。

あさりの煮汁で米を炊きます。

(5)(3)のあさりの身を煮汁から取り出して汁気をきり、炊き上がったごはんに加える。細かく刻んだ三つ葉も加え、よく混ぜる。

炊けたらすぐにあさりと三つ葉を混ぜ込みます。
美味しいですよ〜!

(3)で残った煮汁にあさりの身を浸すのは、あさりの身が乾燥しないようにするためです。あさりの身を取り出した煮汁は、野菜の煮物やみそ汁のだしなどにご活用ください。

あさりを加熱したばかりの土鍋は熱い&だしが温かいので、(4)の加熱時間はいつもより短めです。土鍋やだしが冷めていたら、約5分加熱します。

今回は温かいだしで米を炊くので、浸水は分量外の水で行いました。吸水した米を炊くため、水量はいつもの0.85倍です(今回は2合/400㎖のところを340㎖にしました)。

土鍋炊飯に慣れないうちは、加熱中はできるだけ土鍋のそばにいて、土鍋を見守ってください。
ふきこぼれたらふたを開けてかまいません。
まずは火を弱火にして、沸騰が落ち着くまでふたを開けたりずらしたりして、土鍋のご機嫌を取ってください。

次回の炊き込みごはんもお楽しみに〜!

この記事を書いてくれた人:塚田 綾(長谷製陶株式会社)
グラフィックデザイナーとして土鍋のカタログ作りに携わるうちに、料理好きということもあり土鍋の虜に。以来、15年間ほぼ毎日土鍋で家族の食事を作り、土鍋レシピを提案し続けています。
伊賀焼窯元 長谷園「webレシピ」にて土鍋レシピを担当。