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はじめての離乳食。始める時期、お粥の作り方、進め方。

一般社団法人ロカロジ®協会管理栄養士の高岡由貴です。
ロカロジ®協会では「美味しく、楽しく、召し上がれ」という理念の基、管理栄養士(国家資格保持者)が中心となり、食事情報の発信・レシピ開発・糖尿病サポート(随時開始)等を行っております。

はじめての妊娠、はじめての出産、
そしてはじめての離乳食

2年前の当時、私の長男は0歳でした。
右も左もわからないまま育児に悪戦苦闘……そんな日々を思い出しつつ、管理栄養士の視点からはじめての離乳食についてまとめてみました。

離乳食はいつから始める?

一般的に離乳食は生後5~6ヶ月後から開始します。

・赤ちゃんの首がしっかりとすわっている
・手で支えてあげれば座れるようになっている
・大人が食べ物を食べているところを見ると興味を示す
・よだれが増えてくる

などの合図が開始時期の目安となります。

そもそも離乳とは「母乳または育児用ミルク等の乳汁栄養から幼児食に移行する過程」のことを言います。
すなわち、乳汁(母乳または育児用ミルク)を吸うことから食べ物を噛みつぶして飲み込むことへ発達し、摂取する食品の種類や量が多くなり、献立や調理の形態も変化していく一連の流れのことです。

離乳食についてはお子さんの食欲、摂食行動、成長・発育パターン、そして家庭内の食習慣などを併せて考慮した上で無理なく始めることが大切です。

一人ひとりに個性があるため、その個性を尊重した上で、一般的な育児書通りにはいかないかもしれないということを頭に置きながら進めてください。

離乳食コラム1_ロカロジ協会

離乳食の必要性とは?

離乳食の必要性は大きく分けて3つあります。

(1) 母乳や育児用ミルク以外から栄養を摂るため
(2)
食材の味・香りを知るため
(3) 食べる楽しさを知り、食べる力を育てるため

健康を維持し、成長・発達を促すような支援をするとともに、健やかな母子・親子関係の形成を促し、育児に自信を持たせることを基本とすると一般的には言われています。

前述のようにお子さま一人ひとりに個性があるため、もしも食べなくても決して強制はしないことです。まずは食べることが好きになるように、楽しい雰囲気で進めることがポイントです。

離乳食のスタートはお粥から

離乳食はお粥から始めますが、その理由はアレルギーの心配が最も少ないからです。
離乳の進行に合わせて、お粥以外に、野菜・肉・魚・果物などを後に少しずつ与えていきます。

離乳食コラム_ロカロジ協会

基本のお粥の作り方

お粥の主な作り方は2つです。ご自身の手間や作業工程なども考慮し、作りやすい方法で進めてください。
量については、次の項目「離乳食の時期別お粥」をご覧ください。

<生の米から作る場合>
(1)米を研いで、鍋に水と一緒に入れ30分ほど吸水させます。
(2)中火にかけ、沸騰したら弱火にして、ふたをして50分ほど炊きます。
(3)火を止めてふたをしたまま10分ほど蒸らして完成です。

<ご飯から作る場合>
(1)鍋にご飯と水を入れてご飯をよくほぐします。
(2)中火にかけ、沸騰したら弱火にして、ふたをして20分ほど炊きます。
(3)火を止めてふたをしたまま10分ほど蒸らして完成です。

余談ですが、筆者は離乳食を始めてしばらくは鍋で上記の方法でお粥をコトコト炊いていましたが、時短になる大変便利なアイテムを見つけました。そのアイテムとは、“大人のご飯を炊くとき一緒に炊飯器の釜の中に直に入れられるステンレス製のお粥カップ”です。生のお米と規定量の水(10倍粥用、7倍粥用など水を入れるメモリがあります)を入れて、炊飯器に放り込み一緒に炊くだけで大人が食べるご飯と同時にお粥が炊き上がるのです! これは画期的でした。

離乳食を始めるに当たり便利なアイテムがいくつもあるので、お母さんの気持ちが少しでも楽になるならば、こういった便利なアイテムを利用するのも良いと思います。

離乳食の時期別お粥

<量はどのくらい?>
お粥は成長に合わせて水分量を変えていきます。大きく分けて4つの時期があり、それぞれお粥の硬さや与える回数が変わります。

ゴックン期(5~6ヶ月頃)
前述のように首すわり、大人の食べる行動に興味を示すなどが見られたらゴックン期のスタートです。このとき10倍粥(米:水=1:10)をすり鉢などですりつぶしてまずはスプーン1匙、1日1回食から始めて様子を見ます。1~2日目はスプーンに1匙与えてみて特に問題がなければ、3~4日目は2匙、5~6日目には3匙、7~10日目には4匙、2週間目には5匙、3週間目には6匙、離乳食開始から1ヶ月が経つ頃にはおおよそ10倍粥を30g程まで増やして与えます。

モグモグ期(7~8ヶ月頃)
口を閉じてゴックンと飲み込めるようになる時期を目安とします。すでに30gの10倍粥がしっかりと食べられるようになり、離乳食にも慣れてきたと感じたら、午前と午後に1回ずつ与える2回食とし、お粥の形態は7倍粥(米:水=1:7)で、量は50gから試して徐々に増やしていき80gくらいまでとします。

カミカミ期(9~11ヶ月頃)

豆腐くらいの硬さをもぐもぐと食べられるようになり、食べ物を舌でもつぶせるようになったら離乳食を朝・昼・夕の3回食にして、5倍粥(米:水=1:5)を与えます。このとき量は80~90g程。これがしっかりと食べられたら、3倍粥(米:水=1:3)にします。きちんとカミカミできていれば柔らかめに炊いたご飯(軟飯)を与えても大丈夫です。

パクパク期(1歳~1歳半頃)
歯ぐきで食べ物を噛みながら食べられるようになったら、軟飯や大人と同じ硬さのご飯を与えてみます。このとき1日3回食で、1食の量が90~100g程度を目安とします。

<お粥以外はなにが良いの? 逆に適さない食材は?>
お粥以外に食べさせたいものはビタミン・ミネラルが摂れる野菜類と、アレルギー反応が出にくいたんぱく質類です。

やわらかく茹でたニンジン、かぼちゃなどは甘さがあるため赤ちゃんでも食べやすいと思います。葉野菜はよく茹でて葉の部分だけそいで刻みます。葉野菜は少し苦味があるので好き嫌いが分かれますが、例えば小松菜は鉄分も多いのでぜひ食べさせたい食材の1つです。たんぱく質類としては、お湯で塩抜きをしたしらす干し、鯛などの白身魚、肉ですと鶏肉のささ身から始めます。肉は少しぱさつきやすいため、とろみをつけた出汁と一緒に与えると食べやすいです。

最後に

離乳食といえばお粥。日本人にとって、お米で作るお粥はアレルギーが出にくく最もポピュラーな離乳食と言えます。時にはたくさん作っておき、冷凍のストックをしても便利です。野菜や魚をつぶしてお粥に混ぜたら立派なバランス食のできあがり!
あまり難しく考え過ぎずに作れるのもお粥の魅力です。

はじめてだらけの育児は離乳食だけではなく何かにつけてとまどうことも多いかもしれませんが、育児書通りには決していかないと思っておくとお母さんの心理的な負担が減ると思います。
今回の記事の内容もあくまで目安ですので、お子さまの個性を大切に、お子さまのペースで進めていただけたら幸いです。

参考)厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)

ロカロジ協会_高岡プロフィール

この記事を書いた人:高岡由貴(たかおかゆき)一般社団ロカロジ®協会公認管理栄養士 大学卒業後、保育園栄養士として就職。2011年~医療法人にて糖尿病・透析等の延べ2000名分の栄養管理を担当する。2015年~食品メーカーの食育担当者として年間100回以上の講師業を務める。2020年よりロカロジ®協会に所属し、“美味しく、楽しく、召し上がれ”の理念の基にレシピ開発・コラム執筆等行っている。

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