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ジューシーなご飯ってどんな味? 沖縄県郷土料理「ヤファラジューシー」

ジューシーという言葉の後に続くもの。
肉料理だったり果物だったりを想像しませんか? 例えばジューシーなハンバーグ、ジューシーなぶどう……といったように。

でも沖縄県では、ご飯にもジューシーを使うのです!

硬いか柔らかいかで名前が違う? ヤファラカイ(柔らかい)雑炊レシピ

沖縄料理は、琉球王朝から伝わる伝統的な料理や、土地ならではの食材を使った独自の食文化があることで知られています。ゴーヤチャンプルー、ラフテーやタコライスなどを食べたことがある人も多いのではないでしょうか?
 
今回ご紹介するのは「ジューシー」と呼ばれる沖縄県では定番のご飯料理。お米の歯ごたえが残る炊き込みご飯は「クファ(硬)ジューシー」と言い、お米がとろりと雑炊に近いものを「ヤファラ(柔)ジューシー」と呼んでいるそうです。この「ジューシー」の由来は、ゾウスイの発音が変化したから、ジュースみたいな料理だからなど、諸説あるのだとか。

東京のスーパーには「豚の三枚肉」は売っていない?

ジューシーはお米に豚の三枚肉や野菜などを混ぜ合わせて、栄養満点に仕上げることが多いそうです。
例えばフーチバー(よもぎの一種)入りの「フーチバージューシー」、カンダバー(かずら、サツマイモの葉)入りの「カンダバージューシー」、ニラ入りの「チリビラジューシー」などが有名です。
 
ところで豚の三枚肉ってなんのことか分かりますか?
東京のスーパーでは見たことがありませんでしたが、皮付きの豚バラ肉のことだそうです。沖縄県では、皮・赤身・脂身と三層になっているから三枚肉と呼んでいるとのこと、知らなかったー!
 
この三枚肉を泡盛や醤油で煮込んだのが、ラフテー。
軟骨の付いた三枚肉はソーキと呼ばれ、じっくりと煮込んだスープごとソーキそばになります。

うま味が凝縮!「ヤファラジューシー」にうなる

雑炊と言えば、食欲のないときにさらりと食べるようなイメージがありますが「ヤファラジューシー」は違いました。

「ヤファラジューシー」の作り方
【 材料 】2、3人分
・白米 1合
・豚バラ肉(ブロック) 100g
・人参 80g
・干ししいたけ 3枚
・万能ねぎ 少し
 
 スープ
・豚肉の茹で汁 7カップ
・塩 小さじ 1/2杯
・顆粒和風だし 小さじ1杯
・しょうゆ 小さじ2杯
・こめ油 小さじ2杯

【 作り方 】
(1)白米を研いで、水気をきっておきます。
(2)豚バラ肉はたっぷりの水で茹でます。茹で汁の脂とアクを取り除きます。
(3)茹でた豚肉を細かく切ります。
(4)干ししいたけは水でもどしてから千切りにします。
(5)人参も皮をむいてから千切りにします。

(6)お鍋に白米・豚肉・干ししいたけ・人参を入れて、スープを加えてから全体を混ぜ合わせます。

(7)火にかけて強火にし、沸騰したら弱火にして炊きます。目安はとろみがつくくらいです。

(8)お米がとろとろとしてきたら、完成です。仕上げに万能ねぎを散らしていただきます!

アクを取りながら弱火にしてコトコト……30分程度炊いたところで出来上がりました。見た目はいつも食べている雑炊と変わりはないのですが、口に含むとまるで違っていました。
ラーメンみたいにとろりとコクのあるスープで、ガツンとパンチのある味わい。まるで経験豊かなプロフェッショナルが技を駆使して作り上げたみたい……!
豚肉からはこんなにおいしいだしが出るのですね。

紫キャベツのレモンマリネをお供に

凝縮されたうま味をたっぷりと含んだご飯のおいしいことったら。つい食べすぎてしまいそう。そういえばレシピの中には「簡単な酢の物を添えると良い」と書いてあるものもありました。
とても濃厚な雑炊なので、箸休めとして酸っぱいものを添えることをおすすめします!

この記事を書いてくれた人:井上リエ
プロフィール:東京都在住。図書館司書を経て、ライター活動中。食べること料理すること、玄米とワインを愛する食いしん坊。
趣味はヨガ、旅行、ハーブの栽培で、健康と美容への探求心も旺盛。

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