【保存版】しっかり味が染み込んだ「おでん」がメインの献立レシピ
「おでん」。少し寒くなってくると温かいおでんが食卓に上がり始めるのではないでしょうか。
皆さんはおでんを「主食」として食べていますか?
私はおでんは「おかず」だと思っています。
野菜や練り物、魚介や肉などいろいろな食感の多種のおかずが1つの鍋に入っている贅沢なおかずです。
おでんを献立にする際、よく「他のおかずやご飯はどんなものにしますか?」と聞かれます。
そんな時は、おでんは煮込み料理の1種なので副菜には漬物のような火を使わないもの。そして、ご飯には少し味をプラスした混ぜご飯などはいかがでしょうか。
今回は「おでん」を主菜として「きゅうりとツナのらっきょう漬け」「塩辛炊き込み薬味和えご飯」の3品を紹介します。
味が染み込む、3つのポイント
まずはおでん。
おでんの出来栄えは、やはりおでんの具材に味をしみ込ませる! ことが重要になってきます。
そこでまず野菜に出汁をしみ込ませる方法をご紹介します。
大根はおでんには欠かせない食材。
ジュワーッと出汁がしみ込み柔らかい大根はおでんの人気メニューですよね。ただ、大ぶりの大根。なかなか味がしみ込まないと悩む方も多いはず。
そのポイントは3つです。
(1)まず切り方。皮は厚めに切ることが鉄則。
実は大根の皮はとても厚いんです。よく見ると筋が見えますので約5mmほどはしっかりむきましょう。そして面取りし、片面に浅く十字に隠し包丁を入れると火は入りやすいのです。
(2) 下茹でをしましょう。
下茹ですることで大根の繊維が柔らかくなり味が染みやすくなります。
(3)野菜は冷めていくときに味がしみ込んでいきます。
そこで長くずっと煮ているのではなく、温めてから冷ますを繰り返すことで味が浸透していくのです。
【 おでんの材料 】2~3人分
はんぺん……1枚
大根……8cm
ゆで卵……3個
こんにゃく……1/2枚
ちくわ……2本
豚薄切り肉……4枚
たこ……100g
じゃがいも……2個
トマト……小2個
さつま揚げ……3枚
【 煮汁 】
水……900mL
昆布……5cm
醤油・みりん・酒……各大さじ2
【 作り方 】
1:はんぺんは4等分、大根は皮をむき4等分し隠し包丁で切込みを入れる。こんにゃくは4等分にし串にさす。ちくわは2等分、タコは食べやすい大きさに切り串にさす。豚肉も串にさす。さつま揚げは2等分する。トマトはへたを取り、ジャガイモは皮をむき2等分する。
2:大根は20分程下茹でする。
3:煮汁の材料を鍋に合わせ一煮立ちさせ、はんぺん、トマト以外の材料を入れ蓋をして30~40分程煮込み火を止め冷ます。
4:再び火を入れはんぺん、トマトを加える。
練り物のはんぺん、ちくわ、さつま揚げなどもおでんには欠かせない食材です。それぞれの具材にはすでに旨味成分が入っているので、出汁の味をしみ込ませるというよりは練り物から出汁に旨味を伝えるという感覚です。ですので、練り物は旨味がなくならない様、あまり煮込みすぎないように。
そして、牛すじをおでんに入れる方も多いと思います。しかし、実際おうちでとなると牛すじを購入、そして下処理……と面倒。今回は手軽に手に入る豚バラ肉薄切りを使いました。豚肉の出汁もまた鍋の煮汁にプラスされ美味しくいただけます。
また、経験がある方も多いかもしれませんが、はんぺんには内部に気泡があるため、温度を上げると膨張してしまいます。なのではんぺんは温める程度でOK。
おでんも具材を考えながら煮込んでいくと、より美味しく食べられますよ。
きゅうりとツナのらっきょう漬け
【 材料 】2~3人分
きゅうり……1本
らっきょう……5粒
ツナ缶……1缶
【 作り方 】
1:キュウリは薄切りにし、らっきょうは粗切りにする。
2: 1とツナを混ぜ合わせる。
塩辛炊き込み薬味和えご飯
【材料】2人分
米…1合分
イカの塩辛……100g
鰹ぶし……2g
小葱小口切り……大さじ2
みょうが小口切り……1/2本
【 作り方 】
1:米は洗い炊飯器の分量の水を加え鰹ぶし、イカの塩辛を加え炊飯器で炊く。
2:1を混ぜ器に盛り付け小葱とみょうがを混ぜのせる。
しっかりと味の染みたおでんはご飯のおかずにピッタリです。もちろん翌日のおでんもばっちり!!
味付けした炊き込みご飯とおでん。そしてさっぱりとした漬物で、ぜひ今夜の献立の参考にしてください。
この記事を書いてくれた人:尾田 衣子(料理家)
東京出身。ル・コルドンブルー東京校に入学。料理ディプロムを取得。イタリア・フィレンツェに渡り、家庭料理を学ぶ。健康管理士一般指導員資格取得。『薬味食堂』朝日新聞出版 『柑橘料理の本』オーバーラップ 等。雑誌、テレビ出演、外部講師等も行う。