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お茶の味が……しない!?徳島県の郷土料理「茶ごめ」
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お茶の味が……しない!?徳島県の郷土料理「茶ごめ」

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「茶ごめ」と聞いて、どんな料理を想像しますか。
お米とお茶を一緒に炊いたものなのかな? 確かに番茶を入れて炊きこんだご飯が日本にはあります。

でも今回ご紹介する「茶ごめ」は、お茶ではなくそら豆を具材にして炊きこむのだとか……。
さて徳島県の郷土料理「茶ごめ」とは、どんな味がするのでしょうか。

茶褐色になるまで煎ったそら豆+お米=「茶ごめ」

スーパーの店頭にそら豆が並ぶと、春の訪れを感じます。
ぷくっとしたさやの曲線やお多福のような形の豆は、見ていると何だか幸せな気持ちになってきますね。
「茶ごめ」とは徳島県の郷土料理で、そら豆の炊きこみご飯のことを言います。乾燥そら豆を煎り、煮汁・ざらめ糖と一緒に米と炊き上げるのが特徴で、全体的に茶色いご飯に仕上がり、甘い味わいがします。
その昔は武家屋敷の人々が食べる食事として親しまれていたようですが、その後は庶民の食卓にも並ぶようになりました。
農家では新しいそら豆を収穫する前に、古いそら豆を処分するためよく食べられていたそうです。

実はベストコンビ!?お米とざらめ糖のマリアージュ

お米に砂糖を混ぜるの? 甘いご飯ってアリ!? と違和感を持つ方も少なくないかもしれません。

しかし日本人と甘いご飯の繋がりは深く、例えば東北地方のお赤飯には砂糖を混ぜて甘く炊く慣習があります。お彼岸に食べるぼたもちやおはぎも、もち米と甘い豆からできていますね。

「茶ごめ」は農作業の合間に食べていたので、お米に混ぜたざらめ糖は疲れた体をいたわってくれる役割もあったようです。また「茶ごめ」を食べる際に、たくあんや梅干しといった漬物が添えられることが多かったというのも、塩分の補給だとしたら納得です。

そら豆を煎る香りがたまらない!「茶ごめ」を実食

正式には干したそら豆を使うようですが、手に入らなかったので普通のそら豆を使いました。
「茶ごめ」を作るのは簡単です。お米を研いで水とそら豆を入れ、炊飯器のスイッチを入れるだけなのですから。
でもそれ以前にやらなくてはいけないのが、そら豆を煎って薄皮をむくこと。意外に時間がかかる作業でした。

【 材料 】4人分
・お米      2合      
・そら豆     100g
・そら豆のゆで汁 400mL
・ざらめ糖    30g
・塩       少々

【 作り方 】
(1)お米を洗ってざるにあげ、水気を切っておきます。
(2)そら豆は厚手の鍋で、茶褐色になるまで丁寧に煎ります。その後たっぷりの熱湯に30分つけておき、ひと沸かしします。

(3)冷めたらゆで汁を取り分けて、そら豆の皮をむきます。

(4)お鍋にお米、そら豆、ざらめ糖、塩、そら豆のゆで汁を加えて炊飯します。

そら豆のゆで汁を加える

\ 作り方のポイント /
そら豆を弱火でじっくり煎ること!
1時間程で、豆が焼ける香りが漂い始めます。

出来上がったのは、ほっこりした見た目のご飯。口に運ぶと思ったほど甘味は強くありませんでした。ほのかな塩気と甘味、それにぽくぽくとした食感のそら豆が合わさり、豊かな味わいがあります。想像よりはるかに美味しかったのです。家族にも食べてもらったところ「おいしい!」「栗ご飯みたい!」と評価も上々でした。
甘いご飯の付け合わせには、しょっぱいものが合います。同じく春が旬のたけのこの山椒漬けを添えたら、アッというほど美味。甘さの中にピリッとした辛みがスパイスとなって、お互いを引き立てていました。

甘い味付けの「茶ごめ」は、疲れを癒やしてくれたりエネルギーになってくれたりします。冷めてもおいしい存在感を残していたので、おにぎりにしてお弁当やおやつに食べてもよさそうです。一見茶色っぽくて地味なご飯ですが、一食したらそのおいしさに驚くと思います。
干していないそら豆で作るときは時間がかかるので、余裕がある週末などに作るのがおすすめです!

この記事を書いてくれた人:井上リエ
プロフィール:東京都在住。図書館司書を経て、ライター活動中。食べること料理すること、玄米とワインを愛する食いしん坊。
趣味はヨガ、旅行、ハーブの栽培で、健康と美容への探求心も旺盛。


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