見出し画像

[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その⑩菊芋どう食べる?

初めて見たときは生姜と思った”菊芋”。
”芋”と名前がつくから芋の仲間かと思いきや、そうでもない!!

菊芋はごぼうと同じキク科ヒマワリ属の植物です。

菊芋の花

北アメリカが原産地で、江戸時代の終わり頃に飼料用作物として日本に入ってきました。そのころは「ブタイモ」と呼ばれていたそう。

繁殖力が非常に強いため在来種を絶滅させる危険性があることから、環境省は野生化したものを要注意外来種に指定しています。そんなダークな一面もある菊芋ですが、菊芋はカラダ想いのスーパーフード!!
味や香りにクセが少なく、ほのかな甘味があり、食べやすい野菜です。
生ではシャキシャキ、加熱するとホクホク&ねっとりとした食感に変化するため、いろんなメニューが楽しめます。

菊芋の栄養と効能

菊芋の最大の特徴は、主成分である”イヌリン”という水溶性食物繊です!
イヌリンのスゴいところは、ほぼ100%腸内細菌のエサになるという点です。
消化されずに腸まで届き、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌だけを増やして腸内環境を改善してくれます。

また体内でゲル状になったイヌリンが余分な糖分などを包み込み吸収されにくくします。そのため血糖値の上昇を抑えてくれます!
余分な糖質などの吸収抑制により体脂肪の蓄積を防ぎ、腸内環境を整えることで体脂肪の排出も促します。
そのほかに菊芋にはカリウムが豊富に含まれています。
カリウムには、体内のナトリウムを排出する作用があります。
そのため血圧の上昇を抑える・むくみの改善・心臓機能や筋肉機能の調節などが期待できます。

さらにポリフェノールも豊富です。
ポリフェノールは抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があり、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。

 菊芋を食べるときのコツ

巷でスーパーフードとして脚光を浴びるようになった菊芋。
どう食べればいいの? って方も多いはず。

食べるときに知っておきたいポイントご紹介します。

ポイント1・皮ごと食べる

イヌリンの成分量は実・皮に大差がなかったものの、ポリフェノールは実の約4から5倍の量が皮に含まれているという結果が出たそう!

せっかくの恵みを捨ててしまうのはもったいないので、たわしなどでしっかり洗い、皮ごといただきましょう。

ポイント2・食前に食べるのがおすすめ

イヌリンは、糖の吸収を穏やかにする作用があります。糖質が気になる人は、菊芋を最初に食べる”菊芋ファースト”をぜひ実践してみてください。

ポイント3・茹でるより蒸す

イヌリンは、水溶性なので水に溶け出しやすいです。茹でてしまうとイヌリンが溶け出してしまうので、蒸すのがおすすめです。

おすすめ菊芋レシピ

《 菊芋とひじきの炊き込みごはん》

菊芋を水にさらしたり、ゆでたりする工程がないので、カリウムやイヌリンを無駄なく摂れるレシピです。

【 材料 】
米2合
菊芋200g
乾燥ひじき5g(水で戻しておく)
油揚げ1/2枚
[A]:酒大さじ1/2・醤油小さじ1・塩ひとつまみ
だし汁400〜450㎖([A]と合わせて米2合分相当よりやや少なめ)

【 作り方 】
① 炊飯器にお米・[A]+だし汁を入れて30分ほど吸水させる。
② その間にきれいに洗った菊芋を食べやすい大きさに切る。油揚げは短冊切りにする。
③ 炊飯器に菊芋・ひじき・油揚げをのせて炊き上げる。


《菊芋の醤油漬け》

ごはんのお供に最高! 菊芋を生でいただくレシピです。

食べる時にお好みでごま油や七味などをプラスするものOK

【 作り方 】
① きれいに洗った菊芋を3~5mmにスライスする。
② ボウルやポリ袋にしょう油と菊芋を入れ、2~3時間漬け込む。


《菊芋の味噌漬け》

【 作り方 】
① きれいに洗った菊芋を5〜7mmにスライスする。
② ポリ袋に味噌・みりん(1:1)と菊芋を入れて揉み込み、1日ほどおいたら完成。

菊芋に限らず他の食べ物もですが、数日食べてカラダに作用し続けるものはありません。今日食べたもので未来のカラダが作られます!

今では菊芋茶・菊芋パウダーといった手軽に菊芋を取り入れることができる商品も多く出ています。
菊芋の旬の時期は生でも楽しむ
旬以外は加工品を取り入れる

など、いろんな楽しみ方ができるといいですね。

この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
出張玄米食堂あらきっちん店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会リクエストにて開催。

https://www.instagram.com/yu_co.ss/