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【レシピ付き】魅力がいっぱいの「おこわ」を解説!

「おこわ」とは、主にもち米を蒸した料理の総称です。「おこわ」は漢字で「御強」と書き、「蒸籠(せいろ)で蒸して作られたかたいご飯」を指す「強飯(こわいい)」に「お」をつけて略した言葉です。

「おこわ」の名前の由来は食感にあります。
「おこわ」は「おかゆ」の対義語です。
昔の人は白米に麦やひえ、あわを混ぜた雑穀をおかゆにして食べていました。それは「弱飯(ひめいい)」と呼ばれ、これに対し、おこわはかたいため「強飯(こわいい)」と呼んでいたそうです。

元々「おこわ」は特別な日やめでたい日、いわゆる「ハレの日」に作った特別な物のため、その季節の恵みをふんだんに使う傾向にあります。

おこわの種類

おこわにはもち米を蒸しただけの「白蒸し」という食べ方もありますが、おこわの魅力はどんな食材とも相性がよいことです。特に山菜や秋の味覚と相性が良く、芋や銀杏、きのこ、鶏肉などおこわの具になることが多いです。
また、おこわの代表的な料理といえば、小豆やささげ豆をもち米と一緒に炊き上げる「赤飯」があります。日本ではおめでたい日に食べる料理として、昔から親しまれています。

おこわの魅力

その1:もちもち食感
もち米ならではのもちもちとした食感は食べ応えがあり、豊かな風味も楽しめます。

その2:冷めても美味しい
お弁当やおにぎりなど、さまざまなシーンにぴったりな料理です。

その3:いろいろな食材との相性がいい
季節の食材はもちろんですが、きのこや鶏肉、ひじきなど、家にある食材で美味しいおこわが作れるのも魅力です。

おこわと炊き込みご飯の違い

おこわと炊き込みご飯の違いは、お米の種類にあります。一般的に、おこわはもち米を使い、炊き込みご飯はうるち米を使用します。
昔は「蒸したものをおこわ、炊いたものを炊き込みご飯」と分類していたようですが、現在は調理法による区別はおこなわれていないことが多いです。

〜 具と味付け 〜
特に具材に決まりや違いはありませんが、一般的には炊き込みご飯は出汁やたくさんの具とともに炊き上げ、濃いめの味付けです。一方、おこわはもち米のもっちりとした食感と豊かな風味を生かすために、薄めの味付けが多いです。

〜 調理法 〜
基本的には、おこわは蒸籠(せいろ)などを用いて蒸して作ります。そうすることで、冷めてもモチモチ食感が続き、美味しくいただけます。
炊き込みご飯は、その名の通り炊飯器などで炊き上げて作ります。
しかし、現在は調理法に特に決まりはなく、調理法によって区別されることはあまりありません。

代表的なおこわいろいろ

白蒸し(しらむし)
もち米を蒸しただけのシンプルなおこわです。
一切の具や調味料は入らず、もち米の甘みだけが際立つのが「白蒸し」。もち米を一晩水に浸け、10分おきに打ち水しながら炊き上げ、仕上げはうちわであおいでツヤを出す。「炊いたうるち米」とは全く違う、白蒸し独特の風味と食感が味わえます。

<基本の作り方>

  1. もち米を水で研いで約8時間浸水し、その後ザルにあげて水を切ります。蒸し器に濡れ布巾を敷きます。

  2. その上に中央を窪ませるようにもち米を広げ、布巾をかぶせて蓋をして、強火で40分蒸します。

  3. その間、10分毎に蓋を開けてもち米に適量の水をかけてください。蒸しあがったらもち米を盤台(はんだい・浅いおけ)に移し、しゃもじでほぐしたら完成です。

★うちわであおぐとツヤが出ます。
★白蒸しに下味を付けた山菜や魚貝などを混ぜると、「混ぜ飯ふう」のおこわになります。

その他にも、代表的なおこわに以下のようなものがあります。

赤飯
おこわの代表的な料理といえば、「赤飯」です。
もち米に小豆もしくはささげ豆をいれ、赤い色に炊き上げたおこわ。北海道や青森の一部では小豆ではなく甘納豆を入れたり、千葉では落花生を入れたりもします。

栗おこわ
秋の味覚を楽しめる栗。栗の炊き込みご飯も美味しいですが、おこわは冷めても美味しいのが魅力です。蒸し器で作るなら塩気と香りを引き出すために、酒を加えた塩水を振りかけるとさらに美味しく仕上がります。

五目おこわ
五目は「さまざまなものが入り混じっている」ことを指すので、具材は5品にこだわる必要はありません。
ごぼうやにんじん、れんこん、しいたけ、ひじき、たけのこなど、お好みで素材を組み合わせて楽しめます。鶏肉を混ぜるとさらに食べ応えもあって、満足感がアップします。

おこわは本来蒸し器を使いますが、炊飯器や圧力鍋を使っても作れます。
もち米を手に入れたら、ぜひ「おこわ」に挑戦してみてくださいね。

この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
出張玄米食堂あらきっちん店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会リクエストにて開催。

https://www.instagram.com/yu_co.ss/





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