[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その⑫春野菜〜山菜で毒出し&疲労回復
寒さが和らぐ春の始まり。
この時季になると、 “だるいな〜”と感じることはありませんか?
夏は暑さで汗をかくので、毒素を体から排出しやすいですが、冬は寒さで内臓まで冷えてしまい基礎代謝が低下してしまいます。そのため冬は毒素を溜め込みやすくなってしまいます。
春の「体のだるさ」は、肝臓がフル活動し始めた証拠です!
冬に溜まった老廃物などを解毒し、カラダに必要な栄養を運ぶためにがんばっているのです!
春に苦い野菜(春野菜)を食べて、冬に溜め込んだ毒を出すという食養生の知恵があるのをご存知ですか?
春野菜の苦味には、肝臓の解毒作用を助けてくれる働きがあります。
春の毒出しの食材
◎菜の花 ◎
菜の花には「硫黄化合物イソチオシアネート」という苦み成分が入っていて、これが肝臓の解毒作用をアップさせてくれます。ほかに、菜の花は体の余分なナトリウムや水分を排出させる作用を待つ「カリウム」も豊富です。
菜の花を使った定番料理といえば、おひたしや胡麻和えです。胡麻にもカリウムがたくさん含まれているので、菜の花と合わせることで、さらにデトックス効果が期待できそうです!
◎タケノコ◎
タケノコは食物繊維豊富な食材で腸のお掃除をしてくれたり、お通じをよくしてくれる働きがあります。
カリウムも豊富で、体内の余分な水分の排出を促してくれます。
若竹煮やタケノコご飯は、代表的なタケノコ料理。食物繊維をたくさん摂りたいときには、玄米を使ったタケノコご飯ごおすすめです!
◎その他◎
繊維質の強い山菜類 …… 冬の間に溜めこんだ老廃物を排出してくれる力があります。
菜の花などの新芽 …… 免疫力を高め、独特の辛み成分が血液の流れを良くする働きがあります。
菜の花やたけのこなどには、抗酸化作用のある「ビタミンC」や抗酸化作用を補助する「ビタミンE」、有害な重金属を体外へ出す「鉄」や「亜鉛」なども含まれ、活性酸素(身体を酸化させてしまう物質)の除去にも役立ってくれます。
肝機能を高める食材
また毒出しをするには、解毒機能のある肝機能を高めることも重要です!
春キャベツや菜の花などのアブラナ科の野菜は「グルコシノレート」という辛味成分を含み、肝臓の解毒機能アップに役立ってくれます!
肝臓機能をアップさせる成分に「スルフォラファン」 というものもあります。スルフォラファンは、抗酸化作用をもち、ダメージを受けた肝臓を守る効果があるといわれる栄養素で、ブロッコリーの新芽やケールの新芽に多く含まれます。
肝機能アップごはんレシピ
ここからは毒素を出すために元気にしておきたい肝臓に良い、肝機能をアップさせる簡単レシピをご紹介します。
ブロッコリースプラウト乗せスクランブルエッグ丼
【 材料 】
卵 1〜2個
ご飯 150〜200g
ブロッコリースプラウト 好きなだけ
【 作り方 】
卵を塩胡椒で味付けしてスクランブルエッグを作る。ご飯にスクランブルエッグとブロッコリースプラウトを盛り付けて完成。
春野菜とシャケのチャーハン
【 材料 】
鮭 一切れ
春野菜(菜の花やブロッコリーなどのアブラナ科の野菜) 適量
ニンニクみじん切り 2かけ(なくてもOK)
オリーブオイル 大さじ2
【 作り方 】
オリーブオイルとニンニクフライパンに入れて火にかける。
一口大に切った鮭・春野菜を加えて火を通す。塩胡椒で味つけ。
ごはんを加えて味をなじませる。
※最後に味見をして、味が薄い場合は塩を加えて調整します。
簡単すぎるレシピですが、サクッと作って肝臓ケアと春のデトックスができてしまう嬉しい春ごはんです!
春は苦味のある春野菜を積極的に食事に取り入れて、冬に溜め込んだ毒素を出していけるといいですね!
食事のほかに、湯船に浸かり内臓を温める・散歩や軽い運動で血流を良くする……など、日々の暮らしにも心を配って、春を元気に過ごしましょう。
この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
オーガニック玄米cafe店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会などリクエストにて開催中。