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ダイエット中、お米は食べていいの?

一般社団法人ロカロジ®協会管理栄養士の高岡由貴です。
ロカロジ®協会では“美味しく、楽しく、召し上がれ”という理念の基、管理栄養士(国家資格保持者)が中心となり、食事情報の発信・レシピ開発・糖尿病サポート(随時開始)等を行っております。これからどうぞ皆さま宜しくお願い申し上げます。

巷でブームの糖質制限は正しいのか?

最近巷でブームになっている糖質制限。
ダイエット目的で、糖質制限をするためにご飯(お米)を食べない方が増えています。

ロカロジ®協会 管理栄養士チームのところへも
ダイエットをしたいならお米は一切食べない方が良いですか?
最近、米を一切食べない生活をしていますがこれで痩せますか?
とたびたびご相談いただくことがあります。

実際、「肉や魚はどれだけ食べても良いけれど、お米を食べるのは一切禁止!」とトレーナーが指導するトレーニングジムなども存在します。

しかし!!

疲労回復や胃腸機能の改善のために、お米が良いのです。が、その事実を知らない人が多いのです。

糖質制限をしてお米を食べない生活をすると便秘になる。
ダイエットのためにお米を食べないようにしているが、なんだか力が出ない。

そんな経験をしたことがある人はいらっしゃるのではないでしょうか?

現代人は男女の性差や季節に限らず、万年「疲れやすい」「冷え性」「便秘症」の方が増えています。
それは、ズバリ! “お米離れ”が大きく影響しているのです!
他にも、山芋、さつまいも、かぼちゃなどの野菜は胃腸機能を助ける働きがあり、免疫力を落とさないようにするためにも優れた食材なのですが、糖質制限中にはNG! と言われる食材でもありますね。

そもそも主食にはどんな種類がある? その違いは?

お米は糖質だから一切食べない!
または極力控える、という姿勢が実際のところどうなのでしょうか?

まずお米に限らず主食全般、いわゆる炭水化物のお話をさせていただきます。

主食(炭水化物)のカテゴリーにはご飯以外に、パンや麺類などがあります。炭水化物は私たち人間のいわばガソリンの働きをします。
そして一見、主食であればどれも同じエネルギー源に見えます。
しかし、大きく違うことは“原料”です。パンや麺は、小麦粉が原料となっています。ご飯はお米が原料です。
原料に添加する添加物もそれぞれ違いますし、私たちが口に入れる完成品になるまでの工程も違います。

具体的にはパンや麺は原料の小麦粉に脂質(マーガリンやバター等)・塩分・砂糖などを混ぜ込み作り上げる一方で、ご飯は一切の脂質も塩分を添加することなく、ただお水と一緒に炊き上げるだけで食べることができます。

この時点ですでに、からだにやさしいのは同じ主食のカテゴリーでもお米(ご飯)だといえるのではないでしょうか。特に、子どもたちには添加物ができる限り少ない食材を食べさせてあげたいと思います。そうなると、お米(ご飯)はどの世代にもとてもいい食べ物だと言えますね。

私自身、小さい頃は特に食が細く、好き嫌いも多く、保育園時代の給食はいつも半分以上残してしまっていましたが、唯一15時のおやつに出る、ゆかりおにぎりや鮭おにぎりはとにかく食べやすくてぺろっと食べていたのを懐かしく思い出しました。

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薬膳の観点から考える

さらに日本人に適していると言われる“薬膳”の観点から見た場合、小麦粉を原料としている麺やパンは“熱を取る(冷ます)”性質がある一方で、お米(ご飯)は“体を冷やさない(平性)食べ物”に分けられます。

便利になり過ぎた今、昔と比べて運動不足や空調の環境下で冷えやすい環境にいる現代人にとって、必要以上に体を冷やすことのないお米が合っていると言えます。

さらによりよい食べ方がある!

主食の中でもお米は原料がシンプルで冷やしにくく体に良いということがわかっていただけたと思います。
ですが、むやみやたらとただお米だけを丼に何杯分も食べるのはオススメしません。
食べ方の工夫をすることで糖質をより良く摂取することが大切です。より良い摂取方法、それは“血糖値コントロールの面から見て、体に負担をかけにくい食べ方”です。

具体的には豆腐や魚、肉や卵などのたんぱく質のおかずと一緒に食べる等です。

これは、次回以降でお話しする、「ご飯とGI(ジーアイ)値編」にて詳しくお話していきたいと思います。

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まとめ

お米が私たち日本人の体に適していること。健康にとって良い食材であり、食べ方の工夫でさらに体に優しい食べ方ができるということをお話しました。

もちろんロカロジ®協会 管理栄養士も、たまには気分を変えてパンや麺類を食べる日もあります!

ですがやはり健康や美容を1番に考えたときには、ご飯(お米)を主食に、ご飯に合う「和食」のおかずを食べること、すなわち“古き良き日本の伝統食=和食”を食べることが大切だと考えています。

ぜひ皆さまも、今日から日本人の原点であるお米と和食のおかずを意識して食べてみてください。

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この記事を書いてくれた人:高岡由貴(たかおかゆき)一般社団ロカロジ®協会公認管理栄養士 
大学卒業後、保育園栄養士として就職。2011年~医療法人にて糖尿病・透析等の延べ2000名分の栄養管理を担当する。2015年~食品メーカーの食育担当者として年間100回以上の講師業を務める。2020年よりロカロジ®協会に所属し、“美味しく、楽しく、召し上がれ”の理念の基にレシピ開発・コラム執筆等行っている。


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