美容に嬉しい成分もたっぷり!「黒米」が今、新しい!
お米の中には、白くないものもあります。それらは「有色米(ゆうしょくまい)」とか「色素米(しきそまい)」とか呼ばれているようなのですが、黒米もその一つ。
そんな黒米には、健康や美容に嬉しい栄養成分もたっぷり含まれているのを、ご存じでしょうか?
今回は、黒米が持つ栄養価やおいしい炊き方にフィーチャーしたいと思います。
貴重な黒米、黒さの理由はあの栄養素
「黒米」と書いて「くろまい」と読み、色素米の一種にあたります。
一説によれば、中国の漢の時代に発見され、歴代の皇帝が長寿のお米として好んだとも言われています。
古代の香りを現代に伝える貴重なお米のようですね。
黒米の品種には、もち米の「朝紫」「武蔵野紫」やうるち米の「おくのむらさき」というものがあります。
お米が黒い理由は、アントシアニン系色素が含まれているから。
アントシアニンとは、ポリフェノールの一種で、赤ワイン、ブルーベリーやなすなどに含まれている紫色の色素のことです。
黒米の玄米の皮の外側部分にこのアントシアニンを含んでいるため、紫黒色をしています。完全に精米して玄米の表皮の部分を取ると、うるち米と同じように白くなります。
白米と一緒に炊くと赤い色がつくので古くから神様へのお供えものやお祝いごとの際に使われ、お赤飯や赤もちとして食べられてきました。
食べるほど、キレイにアプローチ? 黒米は和製スーパーフード
黒米は精米せず、玄米の状態で炊きます。
表皮に含まれるポリフェノールは、抗酸化物質としても名高いですね。
最近では老化を防ぐとか血液をサラサラにしてくれる働きがあるとか言われ、注目を集めています。
また玄米ならではのビタミン・ミネラルや食物繊維などの栄養素が豊富に含まれていることも見逃せません。
エイジングにアプローチしたり、腸内の老廃物をデトックスしてくれたり、肌トラブルの解消をサポートしてくれたりと、様々な健康・美容効果が期待できる、いわば、和製スーパーフード!
黒米は玄米のため、白米よりは噛み応えがあります。そのために満足感が得られて腹持ちも良いため、無駄な間食が防げるというメリットもありますよ。
炊飯器で簡単に炊ける! 黒米ってどんな味?
黒米は、いつもの炊飯器やお鍋で簡単に炊けます。
白米はもちろん玄米と一緒に炊くこともでき、その割合はお好みだと思いますが、白米(玄米)2合に対して、黒米大さじ1杯が基本の分量のようです。炊飯の際に塩を軽く一つまみ入れると、味わいが深まりますよ。
【 材料 】約4人分
・白米 2カップ
・黒米 大さじ1杯
・水 2カップ
・塩 一つまみ
【 作り方 】
(1)まず白米だけを研ぐ。
(2)研いだ白米に黒米を混ぜてサッと軽く洗う。
(3)浸水させる(2時間以上を目安に)。
(4)塩を加えてから、通常通り炊飯する。
(5)炊きあがりのご飯をよく混ぜて完成!
\ 作り方のポイント /
黒米と白米を一緒に研ぐと、黒米の大切な栄養素が水に融け出してしまいます。先に白米だけを研いでおくのがポイント!
白米に黒米を加えたら、研ぎ過ぎないように気を付けてくださいね。
水の量で仕上がりが多少異なるので、お好みで調整してください。
・もちもち感が好き!……白米を炊くときと同じ量の水
・玄米の食感を楽しみたい!……水の量を少し減らす
黒米は玄米のため、浸水時間が短いと、硬い仕上がりとなります。
そのためいつもより気持ち長く浸水させると、表皮が柔らかくなります。
黒米を炊く際に、酢を少し回しかけるとよりキレイに発色するようです。
その理由は、ポリフェノールが酢と反応するから。香りのよい果実酢を使えば、見た目も美しいライスサラダができそうですね。
様々なポテンシャルを秘めた黒米、美容と健康に気を付けている方におすすめの食材です!
ぷちぷちっと食感が楽しいご飯が炊きあがりました。
モチっと固めの仕上がりだったので、いつもよりよく噛んでいたらご飯の甘みが味わえました。
紫色の見た目も美しいので、カレーやサラダなどにすればちょっとしたカフェご飯が作れそうです。玄米に興味があるけれども、食感が苦手だったり、炊飯のハードルが高そう……なんてイメージがある方は、ファースト玄米として黒米がおすすめかもしれません。
黒米を買い置いておけば、料理に合わせて黒米+白米の日にしたり、白米だけの日にしたりと、楽しめるところもよいですね。
また小豆がないときでも、黒米があればお赤飯が作れます。
まとめ
黒米はいつものお米にちょい足しすることで、栄養価をアップしてくれる頼りになる食材です。
今回は黒米についてお伝えしましたが、玄米や雑穀などを使った商品はスーパーやコンビニでも並ぶようになり、身近な存在に。古くから日本人の食卓にのぼってきた食材は、実はスーパーフードだったのですね。
栄養価が高く、日々の健康をサポートするだけでなく、美容やエイジングケアとしても頼りになる食材、それが黒米。
スタミナとパワーをチャージしたい時に、身体の内側からキレイになりたい時に必要なのは、このお米の力かもしれません。
この記事を書いてくれた人:井上リエ
プロフィール:東京都在住。図書館司書を経て、ライター活動中。食べること料理すること、玄米とワインを愛する食いしん坊。
趣味はヨガ、旅行、ハーブの栽培で、健康と美容への探求心も旺盛。