[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その⑪重ね煮で野菜のエネルギーを丸ごといただく
重ね煮とは
本来、野菜が持っている自然の「うまみ」を
最大限に引き出してくれる料理法です。
食材を陰陽順に重ねて、無水もしくは少量の水で煮るだけの簡単料理!
陰陽ってなに?
東洋では、食材に対し陰と陽が決められています。
陰の食材は『体を冷やす』『暑い地域で採れる』の特徴があり、海藻・きのこ・茄子・トマト・青葉など葉野菜・夏野菜が陽性の代表的な食材です。
陽の特徴は『体を温める』『寒い地域で採れる』です。大根・玉ねぎ・人参・ごぼう・蓮根などの根菜・冬野菜が代表的なものになります。
重ね煮はそれがお互いに影響し合って、素材の持つ本来の甘味やうまみを引き出すことができるのです。
重ね煮の魅力
その① 重ね煮はたったの3ステップ!
切って、重ねて、火にかけるだけ。
基本は野菜は皮ごと使用するので、面倒な皮むき作業はいりません。重ねる順に切って、重ねて煮込むだけ。
その② ヘルシー
野菜をじっくり煮込むことで野菜の甘みが最大限に引き出されるので砂糖要らずで、油を使うこともありません。
その③ 離乳食・介護食にも使える
重ね煮で調理したものを取り分けで、食べやすく刻んだり潰したりすれば、そのまま離乳食や介護食にも使えます。
家族の献立とお子様の献立を別々に考えたり、別々に調理する必要がなくなります!
その④ 野菜の栄養を丸ごと摂れる
重ね煮では皮むきもアク取りもなしで、丸ごと調理します。
野菜の持つミネラル・ビタミンや食物繊維も余すことなく摂取することができます! 重ね煮は蒸し料理なので、水に溶けだしやすい栄養分の損失もほとんどありません!
重ね煮を作ろう
重ね煮では、陰性の食材を下に、陽性の食材を上に重ねます。
鍋の中で野菜が調和するので野菜がぐっとおいしくなります!
基本の重ね煮(しいたまにんじん)
★用意するもの
・しいたけ
・にんじん
・玉ねぎ
・塩(ミネラル豊富な海水塩がおすすめ)
・蓋付きのお鍋(土・鉄・セラミック・ステンレスの素材がおすすめ/蓋の穴はお箸などで塞いでください)
鍋の底に塩をぱらり。しいたけを千切りにして鍋に入れます。
つぎに玉ねぎを回し切りにして椎茸の上に重ねます。
最後に人参を縦の繊維にそって、4~6㎝長さの千切りにして玉ねぎの上に平になるように重ねます。最後にもう一度上から塩を一つまみ、全体的にふりかけて蓋をします(塩をかける時に”おいしくな〜れ”の魔法の言葉も忘れずに!)。
弱火で30~40分煮込みます。柔らかく甘くなっていたら出来上がりです。
素熱を取って冷蔵(約5日)、冷凍(約1ヶ月)で保存してください。
\重ね煮の食べ方/
そのままはもちろん、お味噌汁の具やポテサラの具、カレー・ハヤシライスの具にもなります♪
冬の重ね煮
★用意するもの
・しめじ
・はくさい
・さつまいも
・たまねぎ
白菜はざく切り、さつまいもは乱切りまたは角切り、たまねぎは食べやすい大きさに回し切りにします。作り方は基本の重ね煮と同様です。
鶏肉と合わせてホワイトシチューにしたり、豚汁の具にしたり、ウインナーやベーコンと合わせてポトフもおすすめです。
炊き込みご飯も重ね煮がおすすめ!
いつもの炊き込みご飯も、重ね煮の重ね方の順に入れて炊き上げれば、隠と陽のバランスの取れた素材の持ち味が引き出された、まあるい味に仕上がります。
もっと手軽にご飯とセットで重ね煮を楽しみたい方は、重ね煮でひじき煮がおすすめです!ご飯を炊く時に重ね煮ひじきを乗せて炊き込みご飯にするのもよし、炊いたご飯に重ね煮ひじきを混ぜ込むものよしです!
重ね煮は鍋で煮るだけ、日持ちもしてアレンジ自在の優秀な調理なので忙しい方にはぴったり!
簡単・時短・美味しくて身体も健康になる重ね煮、いろいろな種類の食材で、楽しんでみてください♪
この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
オーガニック玄米cafe店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会などリクエストにて開催中。
https://www.instagram.com/yu_co.ss/