[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その㉜きのこがすごい
秋の味覚の一つでもある、きのこ。
美味しいだけだはなく、カラダに良い影響を与える嬉しい作用が多くあります。
きのこ類はエネルギー源としての役割はあまりなく、これまではどちらかといえば香りや旨み、歯触りを楽しむ嗜好品として位置付けられてきました。しかし、きのこ類には多くの食物繊維や、病気の予防にも役立つ成分が含まれることが分かり、以前より注目されるようになってきました。
食物繊維がすごい!
食物繊維が多いと言われる食材の中でも、きのこ類の食物繊維含有量はトップクラスです。キャベツなどの野菜を上回る豊富な食物繊維を含んでいます。
食物繊維は5大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル)に次ぐ第6の栄養素として注目されており、次のような働きが期待できます。
・血糖値の急激な上昇を抑える
・コレステロールの吸収を抑える
・善玉菌を増やす
・腸内環境を整える
・満腹感を得られる
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類がありますが、きのこにはその両方が含まれているのです。
ビタミン・ミネラルがスゴイ!
きのこ類に含まれる栄養成分は種類によって違いますが、ビタミンDやビタミンBのビタミン類、カリウムやリン等のミネラル類が含まれています。
ビタミンは人間に必要不可欠な栄養素です。
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートして骨を成長させるのに役立ったり、免疫機能への働きかけを行ってくれたりする成分で、ビタミンB1は糖質を代謝してエネルギーに変えたり、アルコールを代謝したりする働きがあり、ビタミンB2は脂質を代謝してエネルギーに変え、皮膚や粘膜を正常に保ってくれる働きがあるといわれています。
リンは骨や歯の材料に、カリウムはナトリウムを体外に排出する働きがあります。
料理前の一手間で栄養価アップ!?
その1:ちょい干し
きのこはちょい干しすることで日持ちがよくなるだけでなく、「エルゴステリン」という成分が日光に当たることで、ビタミンDに変化します。
ビタミンDは血液中のカルシウムの吸収率をアップさせる働きがあるため、骨を強くする効果があると言われています。
◎ちょい干しきのこの作り方◎
きのこは石づきを除き、食べやすいサイズに切る(またはほぐす)。
重ならないようにざるに広げ、2~3時間干す。
表面が少し乾き、軽く色づいたら干し上がりの目安です。
その2:冷凍する
きのこ類はそのまま調理するよりも、冷凍したほうが旨みや栄養価がアップします!
きのこの旨み成分である『グアニル酸』は、きのこの細胞が壊れた状態で初めて出てきます。冷凍して細胞が壊れると、旨み成分を作り出す酵素が働き出し、グアニル酸・グルタミン酸・アスパラギン酸などのアミノ酸が生きのこの約3倍に増えて、旨みも栄養価も高まります(冷凍キノコは1か月くらいで使い切りましょう)。
きのことご飯の簡単レシピ
◉きのこと手羽元の参鶏湯風◉
【 材料 】
鶏手羽元 6本
お好みのきのこ 1株
生米 大さじ2
長ねぎ(斜め薄切り) 1本
にんにく(おろし) 1かけ
生姜(千切り) 1かけ
酒 大さじ1
鶏がらスープ 大さじ1
小ねぎ(小口切り) 少々
【 作り方 】
① 米は洗って水気をきる。具材は食べやすい大きさに切る。
② 炊飯器に鶏手羽・①の米・ねぎ・きのこ・にんにく・しょうが・酒・鶏がらスープを入れ、水を3合の目盛りまで注ぎ、炊飯のスイッチを入れる。
③ 炊けたら器に盛り、小ねぎを散らし完成。
きのこには風邪予防にも役立つ成分が含まれています。
今が旬のきのこを積極的に取り入れて、秋冬に向けた体づくりをしていきましょう!
この記事を書いてくれた人:かんきゆうこ
ほぼ365日玄米ライフ。
時々走ったり、時々登ったり。
好きなことを続けるために、ストレスにならない食事の取り方を探求中。