[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その⑨冬の食材「大根」をまるごと楽しむ
冬の代表的なお野菜といえば
白菜
ほうれん草
れんこん
大根
ごぼう
などがありますが、今回は“大根丸ごと楽しむ”をテーマに書きていきたいと思います。
旬野菜を食べるメリット
ハウス栽培などの栽培技術が発達した今の日本では、年中いつでも食べられる食材が増えてきましたが、お野菜は旬の時期に食べるのが一番。
その理由としては
「栄養価が高い」
「季節にあった効能がある」ことが大きいです。
春野菜には毒出しの効果があったり、夏野菜にはカラダの熱を取り除く効果があったり、秋野菜には体の回復と冬の寒さへ備える働きがあります。
そして冬野菜の特徴は、冬の寒さで凍ることがないように糖を蓄積するため、野菜の糖度が高いものが多いこと。 冬野菜が甘くておいしいと感じるのはこのためです。 また、ビタミンやカロテンなどの栄養価を多く含むので 免疫力を高め、風邪の予防にも効果があるといわれています。
冬の主役、大根
冬の主役といえば大根!
大根はほとんどが水分でできていますが、栄養もしっかり含んでいます。根と葉に含まれている栄養は異なりますので、それぞれの栄養について紹介します。
《根っこ》
大根の根とは、普段食べている白い部分です。
根の部分の主な栄養素はビタミンC・カリウム・消化酵素・イソチオシアネート。簡単にそれぞれの効能の説明します。
●ビタミンC
免疫力向上による風邪予防が期待できます。
●カリウム
余分な塩分を体の外に出す働きがあり、むくみを予防したり血圧を下げたりする効果が期待できます。
●消化酵素
食べ物の消化をうながし胃腸の働きを助けてくれます。胸やけや胃もたれを防ぐだけでなく、二日酔いにも効果的です。
●イソチオシアネート
大根の辛み成分で、血栓予防や殺菌効果が期待できます。
生の大根100gあたりの水分量は94.6g。そのことから『栄養がない食べ物』と言われることもありますが、胃腸にとっても優しい食材です
ちなみに、切り干し大根になると乾燥させて水分が少なくなった分栄養がぎゅっと凝縮されるため、カルシウムは2.5倍、食物繊維は2.6倍になるそう!
《葉っぱ》
捨てられてしまいがちな大根の葉。緑黄色野菜に分類されるほど栄養価が高いって知ってましたか!?
根にも含まれているビタミンCの他に、ビタミンA・ビタミンK・葉酸などが多くが含まれています。
●ビタミンA
目や鼻など、体の粘膜を正常に保ち、抵抗力を高める働きがあります。
●ビタミンK
血液を固めるのに必要な栄養であり、骨を作る際にもかかせない栄養素です。
●葉酸
血液を作る上で重要な役割を果たす栄養素の一つです。
葉っぱの栄養価、思った以上でしょう!?
大根レシピ
ここからは大根の食べ方について紹介します。
大根に含まれる栄養の中でも、ビタミンCと消化酵素は熱に弱いです。またカリウムは水に溶け出しやすい性質があります。
そのため、一番栄養がとれる食べ方は「生」で食べる!!
★おすすめレシピ【青菜ごはん】
大根の葉っぱを細かく刻み塩を揉み込み5分ほど置く。水気を絞り、お好みで白胡麻を加えてご飯に混ぜる。
※大根を千切りにして塩揉みをしたものを加えると大根丸ごとご飯の出来上がり!!
そのほか生で大根を味わうメニューとして、大根おろし・大根サラダがおすすめです。
葉の部分は油で炒める調理がおすすめです。
葉に含まれているビタミンAとビタミンKは油に溶けやすいので、油と一緒に食べることで体に吸収されやすくなります。
★おすすめレシピ【大根のふりかけ】
大根の葉を刻み油で炒める。しんなりしてきたら白胡麻を加え、醤油で味付け。味醂を絡めると甘みが増し、お子様向けのふりかけに♪
その他、冬に食べたいあったか大根丸ごとレシピもご紹介しましょう。
【ふろふき大根の青菜あんかけ】2人分
大根(200g)を5cmくらいの輪切りにして、皮を剥いて面取りして、片面に十字の切り込みを入れる。
鍋に米(小さじ1)、または米のとき汁と大根を入れて煮立たせ、10分ほどゆでる。
鍋に300㎖の水・昆布・醤油(大さじ1〜)を入れて煮立たせる。細かく刻んだ青菜を入れて塩や醤油で味を調整する。味が調ったら片栗粉でとろみをつけて餡にする。
器にゆでた大根を盛り付け、餡をかけたら完成。
大根のお味噌汁、大根入りのおじやなんかも寒い冬にぴったりですね!
※葉っぱは冷凍もしておけるので、一回で使いきれなかった場合は細かく刻んでジップロックなどに入れて冷凍保存して、炒め物の時の彩りなどに使うのもありです!
これから旬を迎える大根さん。
ぜひ葉付きを見かけたら、捨てずに丸ごとおいしく頂きましょう!
この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
出張玄米食堂あらきっちん店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会リクエストにて開催。