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お米をしっかり食べてパフォーマンスアップ!

ダイエットといえば炭水化物を摂らないなど、糖質カットが基本と思われている方はとても多いのではないでしょうか。
しかし、実はお米をしっかり食べるダイエットこそが、体も心も健康に保ちながら、無理なく自然に痩せる秘訣だったのです。

元ボクシング世界チャンピオンの木村悠さんは現役時代「商社マン」と「ボクサー」の二刀流で活動されていたという異色の経歴をお持ちです。そんな木村さんが減量のために見出した、“お米を食べながらのダイエット”とは。お話を伺いました。

ボクサーの階級と減量について

ボクサーといえば、ストイックなイメージがあると思います。
試合前になると食事を極端に減らし、余計な脂肪を落として、最後は水も飲まないで減量してリングに上がる。
このような選手も少なくありません。

ボクシングは階級制のスポーツで、17の階級(ミニマム級からヘビー級)に分かれます。 階級の差は軽量級だと、だいたい2キロ前後です。
たった2キロですが、ひとつ階級が変わるだけで、体格もパワーも変わってきます。 私も、現役時代はライトフライ級(48.9kg)で戦っていましたので、普段の体重57kgから約8キロ程度の減量をしていました。

食べない減量から食べる減量へ

毎回、試合が決まると辛い減量をしてきました。
皆さんもダイエットなどをしたことがあると思いますが、食べられないというのはとても辛いですよね。
加えて、試合へのプレッシャーでストレスが溜まり、練習も集中できないことが多々ありました。

そんな時、ある栄養士の方に出会いました。

その方に減量の相談をすると、「お米を主食として減量しましょう」とアドバイスをいただきました。 それまでは、大好きなお米も、糖質=太ると思っていたので、極力控えていました。 厳しい食事制限を覚悟しましたが、まず指導されたのは「お米の量を増やし、おかずを減ら す方法」でした。 

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最初は半信半疑で言われた通りの食事方法を試していましたが、変化はたったの2週間であらわれました。

お米をしっかり食べたのに関わらず、体重は2キロ減っていたのです。

加えて、練習でしっかり動けるようになりました。
以前は練習の後半になると集中力が切れ たり、スタミナが持たなかったり、エネルギー不足を感じていました。食事を変えてからは集中力が増し、エネルギーが補充され、結果として練習量が増えまし た。

メンタルも変化

手応えを感じて、お米をしっかり食べる食事を取り入れていきました。次第に体つきも変わっていったのには驚きました。
筋肉量が増え、体格がガッチリしていきました。お米にはタンパク質も含まれているので、プロテインなどを取らなくても必要なタンパク質が取れます。また、練習量も増えたので余計な脂肪が減って動きにもキレが出てきました。
私は甘いものが大好きで、毎日のようにコンビニスイーツを食べていたのですが、お米をしっかり食べることで炭水化物が補給され、気づけばおやつは週1回程度しか食べなくなりました。
甘い物を食べると一時的には満たされますが、血糖値が急激に上がるので、眠くなったり集中が切れやすくなります。
余計なお菓子やスイーツが減ったので、当然体つきも体重も安定していきました。

一番の嬉しい変化はメンタルです。
以前は試合前になると不安や恐怖に襲われましたが、気持ちがしっかりして強い気持ちで試合に臨めるようになりました。
食は心も体も作ると指導されましたが、まさにその通りだと 実感しました。日々の食事は、パフォーマンスを大きく左右します。

お米パワーで世界チャンピオン

減量方法を変えてから、私のパフォーマンスは飛躍しました。
お米をしっかり食べる減量方法に変えてからは連戦連勝で、2014年に日本チャンピオン。そして2年後には、世界チャンピオンにも輝きました。長い試合でもスタミナが尽きることなく、粘り強く戦えるようになりました。

私が世界チャンピオンになれたのはお米のおかげです。

今ネットでは、様々な情報が飛び交い、糖質カットや糖質制限が流行っています。私も様々な方法を試してきましたが、どれも長く続きませんでした。
健康で充実した日常を過ごすためにも、お米をしっかり食べることは大切です。 お米をしっかり食べながらの減量で、食べながら効率的に痩せる事ができました。
特に減量が必要なスポーツやアスリートこそお米をしっかり食べて、しっかり練習する事が大切なのです。

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この記事を書いてくれた人:木村悠
第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー)。商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ、商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後は、解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、企業の顧問、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。