[ココロとカラダをはぐくむご飯への道]その㉝世界に羽ばたくおにぎり
おにぎりは、長い歴史を持つ日本の伝統的な食べ物です。
日本では、古くから米を握って持ち運びやすくしたおにぎりが親しまれてきました。その起源は弥生時代までさかのぼるともいわれ、平安時代にはすでに貴族や武士たちが弁当として持参していた記録があります。特に戦国時代、兵士たちが戦場で食べる携帯食として重要な役割を果たしていました。
当時は保存食の一つとして塩や梅干しが具に使われ、栄養を補給しつつ腐敗を防ぐ工夫がされていたと言われています。
江戸時代に入ると、おにぎりは庶民の間でも広まり、手軽に食べられるファストフードの一つとなりました。具材のバリエーションも増え、海苔で巻いた形も普及しました。米を中心とした日本の食文化において、おにぎりは弁当やおやつとして幅広い場面で親しまれてきたのです。
おにぎりの世界進出
おにぎりが日本国外に広まったのは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてと言われています。ハワイやブラジル、ペルーなど、多くの日本人が移住した地域でおにぎりは徐々に広がっていきます。
移民たちは新しい土地で手に入る食材を使っておにぎりを作り続け、やがてそれが現地の人々にも広がっていきました。
ハワイでは「スパムむすび」といった新しいバリエーションが生まれ、アメリカやカナダでも、日系人が経営するレストランや日本食ブームを通じて、一般の人々にも広く知られるようになりました。
さらに、20世紀後半になると、日本のコンビニエンスストアの発展や、日本のアニメや映画などの影響で、外国人にも日本文化としてのおにぎりが認知されるようになりました。また、最近ではヘルシー志向やビーガン、グルテンフリーといった食のトレンドと組み合わせた新しい形でも、おにぎりが世界中で注目されています。
世界のおにぎり
日本国外のレストランやカフェでも、おにぎりがメニューに加わることが珍しくなくなりました。
パリに進出したおにぎり屋では、毎日行列ができるほどの賑わいを見せているとか。最近では「パリおにぎり」という名で逆輸入され、チーズ×生ハム、サーモン×クリームチーズなどといった洋風な具材を使ったおにぎりが日本でも流行りつつあります
◉チュモッパ
またお隣韓国の一口サイズのおにぎり「チュモッパ」も”悪魔のおにぎり”とSNSで話題になりました。
本場韓国では「チュモクパプ」と呼びます。チュモクは拳(こぶし)、パプはご飯を意味し、日本人が発音しやすいように「チュモッパ」と呼ばれています。韓国料理店では辛い料理に添えられるサイドメニュー的存在のようですが、韓国海苔やごま油を混ぜて作ることが一般的で、食欲をそそる香りと甘辛い味わいで病みつきになる方が続出しています。
◉ファントァン
台湾式おにぎりファントァン。うるち米ではなく、餅米を使ったおにぎりです。棒状ににぎられ、酸菜(サンサイ)などの漬けものや煮卵などの具材がふんだんに入っていることが特徴。台湾の定番の朝食として親しまれているそうです。
新感覚おにぎりレシピ
★やみつきチュモッパ★
【 材料 】(2人分)
ごはん 400g
たくあん 80g(みじん切り)
ツナ(油漬け) 70g(油は切っておく)
とびっこ 40g
小ねぎ 2本(小口切り)
ごま油 大さじ1
マヨネーズ 大さじ1
韓国のりフレーク(なければ韓国のり) 適量
【 作り方 】
ボールに材料を全て加えざっくり混ぜて、一口サイズにラップで包んで握り盛り付ければ完成。
★逆輸入パリおにぎり★
お酒が欲しくなる♪サーモンとクリチのおにぎり
【 材料 】
ごはん 150g
スモークサーモン 20g(1cmほどに切る)
クリームチーズ(個包装のも) 1個(5mm角ほどに切る)
ディル(お好みで。なければパセリ) 適量
オリーブオイル 小さじ2
塩 適量
【 作り方 】
ボールにごはん以外の材料を入れて混ぜ合わせる。
味が馴染んできたらごはんを加え、ざっくり混ぜて2等分に分け好みの形に握れば完成。
定番のおにぎりも美味しいですが、いろんな具材・味付けでおにぎりを楽しんじゃいましょう♪
この記事を書いてくれた人:かんきゆうこ
ほぼ365日玄米ライフ。
時々走ったり、時々登ったり。
好きなことを続けるために、ストレスにならない食事の取り方を探求中。