おいしいタマゴの選び方、食べ方
お手頃な価格で買えて、美味しく色んな料理に使える「タマゴ」。
常備されているご家庭がほとんどではないでしょうか。
日本人の1年間のタマゴ消費量は、1人当たり329個。
ほぼ毎日1個、タマゴを食べている計算になります。これは世界第3位の消費量で、日本人は世界有数のタマゴ好きのようです(国際鶏卵委員会「2014年IEC年次統計」参照)。
タマゴ選びのポイントとは
タマゴは「完全栄養食」と呼ばれるほど栄養価が高く、良質なタンパク質やビタミンB群、ミネラルなど、人間に必要不可欠な成分がバランスよく含まれています。古くから親しまれているのも納得ですね。
では皆さんは、タマゴを選ぶ際、何を基準に選んでいますか?
一番分かりやすいのは、見た目の「大きさ」でしょうか。
Ⅼ・Ⅿ・Sといった卵のサイズは、農林水産省が定めた規格により選別されています。ここでポイントは、「タマゴの大きさは違っても、卵黄の大きさはどれもほぼ同じ」ということです。
つまり、大きなタマゴは卵白の割合が多く、小さいタマゴは、卵白の割合が少ないということになります。そのため、調理法によってサイズを選ぶことが、タマゴ選びのポイントのひとつと言えそうです。
また、タマゴには「有精卵」と「無精卵」があります。日頃スーパーで売られているのは、無精卵というのをご存じでしたか?
「有精卵」は受精したタマゴで、温めればヒヨコが生まれる可能性があります。一方「無精卵」は受精していないので、温めてもヒヨコが生まれる可能性はありません。無精卵は有精卵より傷みにくいため、安全面からも無精卵が市場に出回っています。
「でも有精卵の方が栄養も多くて、美味しいのでは?」と思われる方がいるかもしれませんが、どちらも成分や味の違いがないことが、研究結果で分かっています。
では、タマゴの味や栄養面の違いを左右するポイントは何でしょうか。
それは、タマゴを生む鶏の特徴が大きいとされています。つまり「どんな餌や環境で育った鶏が産んだか」が判断のポイントになりそうです。
最近ではラベルに、特徴が記載されている商品も増えてきました。インターネットでも、こだわりのタマゴが多数販売されています。自分好みのタマゴを探してみるのもいいかもしれませんね。
万能食材「タマゴ」の美味しい食べ方
ところでタマゴ料理と言えば、オムレツや茶碗蒸し、シンプルなゆで卵やスイーツまで幅は広いですが、タマゴ本来の味を楽しめるのは、やはり「生」ではないでしょうか。
実は、タマゴを生で食べる習慣は、世界でも珍しいそうです。
他国は加熱前提で販売されているため、賞味期限も1か月と長いですが、日本は平均2週間。品質管理や流通が徹底されているおかげで、安心して生で食べることができているのですね。
さて、生で食べるというと、すき焼きなどに添えるほか、中には「そのまま飲んじゃう!」という方もいるようですが、日本人のソウルフード「卵かけごはん」が思いつきます。
人気食材のタマゴと、日本人の主食であるご飯との組み合わせは、まさに最強。近年では卵かけごはん専門店ができたり、「TKG」という愛称もできたりと、美味しいものは時代を超えて愛されていくのでしょう。
食べ方はご家庭やお店によって様々だと思いますが、鰹ぶしやゴマをのせたり、白だしや麺つゆ、なかにはバターや泡立てた卵白をかけるなど、色んな食べ方があるようです。レシピサイトでも、個性ゆたかな卵かけごはんのつくり方が掲載されています。
お気に入りの味を見つけるのも楽しそうですね。
つやつやのごはんに濃厚な黄身がとろけて、口に広がるタマゴとダシの香り……たまりませんね! 料理の腕も不要で、大人も子どもも大好きな卵かけご飯。ランチや夜食に、今日さっそく作ってみませんか?
この記事を書いてくれた人:さとう きょうこ
専業主婦から毎日新聞社のライターを経て住宅会社に就職。広報、人事部を立ち上げ、『家を売るライター』として有名建築家や経営者、顧客を取材。雑誌書籍の編集や採用人事も担当。16年の勤務を経て2020年に独立。