[ココロとカラダを育むご飯への道]その④納豆は素晴らしい&好き嫌いをなくす方法
突然ですが、みなさまは納豆は好きですか?
実は私は、納豆が食べられなかった人です。
ねばねば系の食べ物(山芋やオクラ)は大好きでしたが、納豆は両親が苦手だったこともあり、幼き頃の我が家では、納豆が食卓に上がることはありませんでした。CMで見るたび「めっちゃ美味しそうやん!!」と思った記憶はあります(笑)。
とある日、給食に納豆が出る! ということがありました。
おそらく今の給食では納豆が献立に入るのは普通なのでしょうが、私の時代には納豆は給食に出なかったので、すごくざわついたことを覚えています。
その時、初めて納豆を手に取った私。
強烈な匂いに衝撃を受けましたが、見よう見まねで混ぜまぜ。
ねばねば〜!!! めっちゃ美味しそうやん(パート2)! と、口に運ぼうとしましたが……、匂いが無理!!! で、食すことを断念……。
そして私の生活からまた納豆は消えていきました(その後のお話は後半で)。
そんなわけで今回は、“納豆”と“好き嫌い”の話について書かせていただきます。
納豆は日本が誇る発酵食品!
大豆を発酵させて作る納豆は、良質なたんぱく質と鉄分、食物繊維が豊富です。発酵により、大豆よりもたんぱく質の消化吸収の効率がアップする優秀食材なのです!
納豆の効能
納豆には私たちが健康を維持するために必要不可欠な栄養素=5大栄養素が全て含まれています!
さらには第6の栄養素といわれる食物繊維の豊富な腸(超)優秀な食材です!
そのほかにも納豆にはたくさんの栄養素が含まれています。
そのひとつ「ナットウキナーゼ」は納豆菌によって作られる納豆独自の酵素で、血管にできる血栓を溶かす働きがあり、一時期テレビで話題となっていました。
納豆に豊富に含まれている「イソフラボン」はポリフェノールの一種で、女性ホルモンの「エストロゲン」に似た働きがあることから、ハリのある肌を作る効果が期待できるといわれています。
そして「納豆菌」。胃酸に強いので、死滅することなく腸まで届きます。
大腸まで届いた納豆菌は、乳酸菌のエサになったり、腸内環境を整える細菌を増やす働きをします。
納豆菌最強説
納豆を醗酵させるのに欠かせない「納豆菌」。
正式には「枯草菌(こそうきん)」と呼ばれる微生物の仲間で、名前の通り、枯れ草や稲わらなどにくっついている菌で、便宜的に通称「納豆菌」と呼ばれているそう。
主にヨーグルトに含まれる乳酸菌は75度以上、お味噌などに含まれる麹菌は60度~70度で死滅する(お料理で加熱して、菌が死んでしまったら意味ないじゃん! と思われた方、ご安心ください。麴菌が死んでも腸の善玉菌の餌となるので、腸の善玉菌を増やしたりして腸内環境を整えてくれる働きがあります)と言われていますが、納豆菌はなんとプラスマイナス100℃の環境にも耐え、何千年も生き残ることができると言われているそうな!!!!!
納豆菌すごい!!!
とはいえ食べ過ぎは禁物。納豆菌の摂りすぎは腹痛や吐き気を引き起こし、イソフラボンの摂りすぎは婦人系疾患をもたらす可能性があるといわれています。
目安は1日1パック! 何でも食べ過ぎは禁物ですよ!
納豆ちょい足しレシピ
春編:葉の花・春菊を茹でたものを加える(苦味で毒素をデトックス)
夏編:キュウリのみじん切り(ほてった体を冷やす)を加える
秋編:山芋(肺を潤す)を加える
冬編:ニラ(体を根本から温める)を加える
15回ルール
さて、最後は好き嫌いの話を。
冒頭で書かせていただいたように納豆が食べられなかった私ですが、子どもが産まれてから(自分は食べれないけど)子どもに食べてほしいと思い、離乳食から取り入れていきました。
子どもたちは食べてくれ、食卓に納豆が並ぶことが増えました。そんな時、なんとなく私も食べてみようかな〜という気になり、口に運びました。匂いは気になりましたが、食べられたのです!!(うまい!!とまではなりませんが、少しなら食べようかな〜ってレベルです)
食の好みは経験によって養われます。特に子どもは味わう機会、見る機会が増えるたびにその食べ物に慣れ、やがてだんだんと食べられるようになり、好きになるのです。
ある研究では、子どもが新しい食材に慣れて実際に食べられるようになるまでには平均15回かかる、という調査結果があるそうです。
せっかく準備したものを子どもが食べてくれないとがっかりするかもしれませんが、そこはぐっとこらえて、存在を消さないことが大切です!
根比べみたいな感じになってしましますが、食べなくてもOK!
“見せること”を目的にして「もし食べてくれたらラッキー」くらいの気持ちで取り組むと良いと思います。
この記事を書いてくれた人:あらきゆうこ
出張玄米食堂あらきっちん店主。ココロとカラダをはぐくむご飯をテーマに玄米とお味噌汁を中心としたご飯をレンタルキッチン、自宅マルシェなどで提供中。身内の病気がきっかけで家族の食生活を見直し、玄米生活がスタート。ほぼ365日玄米生活中。玄米炊こう会リクエストにて開催。