[土鍋で炊き込みごはん#23]玄米の牛肉炊き込みごはん
Discover LIFE読者のみなさま、こんにちは。
土鍋料理研究家の塚田綾です。
実はこの1ヶ月、玄米炊飯に挑戦していました。前回炊いてみたロウカット玄米ではなく、ガチ玄米です。
玄米は手強いですね。
土鍋で炊いても、固めの独特の食感が白米のようにモチモチしたりすることはありません。
でも、それが玄米ですよね!
滋味深くて、美味しい。
玄米が大好きになりました。笑
玄米は加熱時間が長く、蒸らし時間も長くかかります。その特性をうまく利用できないか? と思い、いろんな炊き込みごはんを考えました。今回はその中から、玄米を炊き上げる時間に肉も柔らかく煮込む「玄米の牛肉炊き込みごはん」をご紹介します! ピリ辛ニラだれをかけていただく、ガッツリ系のごはんです。
大まかな工程は以下の通り。
玄米炊飯は、普通の土鍋より炊飯土鍋の方がより良いだろうと思い、今回はいつもの白い土鍋ではなく「かまどさん」を使いました。
「かまどさん」は炊飯専用に設計された土鍋です。
普通の土鍋よりかなり肉厚に陶土を成形した重い土鍋で、中ふたがあり、火加減をしなくても吹きこぼれません。肉厚成形なのでなかなか沸騰しない&一度熱を蓄えたらなかなか冷めない仕組みで、この「ゆっくり沸いて冷める」加熱が米の旨みや甘みを引き出して、本当に美味しいごはんが炊けます。
陶土は国産の「古琵琶湖層から産出される粗土」で、化石などの有機物が含まれています。これが窯で土鍋を焼成するときに燃え尽きて微細な空洞を作り、その空洞がさらに蓄熱力を高めるという、すごい土鍋です。
玄米の牛肉炊き込みごはん
【使用土鍋】
使用した土鍋は、「かまどさん」の三合炊きです。
【材料】
玄米 2合(300g)
水 570㎖
牛角切り肉(肩・バラ・モモ/シチュー用) 250g
塩 6g
にんにく(薄切り) 1かけ
【ニラのタレ】作りやすい分量
ニラ(細かく切る) 5〜6本
しょうゆ 大さじ4
酢 大さじ2
砂糖 大さじ1/2
すりごま 大さじ1
ラー油 小さじ1〜2
しょうが・にんにくすりおろし 各少々
【作り方】
(1)玄米はさっと洗い、分量の水に6〜12時間浸水する。
(2)タレを作る。【ニラのタレ】の材料を全て混ぜ合わせて冷蔵庫で6〜12時間おく。
(3)牛肉に塩をまぶし、ラップなどで密封して冷蔵庫で1時間ほどおく。
(4)「かまどさん」に玄米と水・にんにく・牛肉を入れ、中ふた・上ふたをセットして中火にかける。30分そのまま加熱し、火を止めて30分余熱調理する。
(5)ふたを開けて全体を混ぜ、器に盛り付けてタレを適量かけていただく。
土鍋で玄米と一緒に肉も柔らかく仕上がって、本当に美味しいのでぜひ作ってみてください! 大きめに切ったじゃがいもも一緒に炊けばよかったなと思いました。絶対合います。
ニラのタレは焼いた肉や冷奴や蒸し野菜や、唐揚げや刺し身や……、何にでも合います。いろいろご活用ください。
タレに入れたラー油は、豆豉入りのラー油を使いました。今これにハマりにハマっていて、今回の炊き込みごはんはこのラー油を起点に考えたと言っても過言ではありません……。気になる方は「豆豉入りラー油」で検索してみてください。
次回の炊き込みごはんもお楽しみに〜!
この記事を書いてくれた人:塚田 綾(長谷製陶株式会社)
グラフィックデザイナーとして土鍋のカタログ作りに携わるうちに、料理好きということもあり土鍋の虜に。以来、15年間ほぼ毎日土鍋で家族の食事を作り、土鍋レシピを提案し続けています。
伊賀焼窯元 長谷園「webレシピ」にて土鍋レシピを担当。